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淡く思春期
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9時過ぎに起床。
昨日見た天気予報通り、窓の外には関東には珍しい雪が降り続いていた。
携帯電話には母親からのLINEが。

「28年前の妹背牛も大雪でした」

28歳になってしまった。
「28歳」という字面を見て、若者というイメージはもう浮かばない。
おじさん一歩手前という感じだ。
現実と、それに追いついていない自分自身にゾッとしている。

ああ、何も行動していないと、本当に何もないまんま将来というやつはやってきてしまうのだな。
映画や漫画にあるような大逆転も、救いも、待っていたら本当に訪れないのだな。
無責任に、楽観的に己の人生をぼうっと過ごしていたら、取り返しのつかないことになってしまっている感じがする。

年に1度の誕生日で、しかも会社が休みだというのに、寒さで何もしたくない。
今日くらい、自分がしたいことにぱあっとお金をつかってやろう、などと意気込むが、はて私はお金を自由に使ってよかったら、どうしても何がしたかっただろう。何が欲しかっただろう。何も思い浮かばない。

結局はいつものように昼過ぎまで部屋でだらだらと時間を過ごし、近所の図書館で本を読んで、気がついたら日が暮れているのだった。
コンビニで買ってきたお菓子でお腹がいっぱいの午後8時。
特別なことなど何もなかった。
それは、今日一日のことでもあるし、これまでの毎日のことでもあるのだった。

何か、何か特別なことを、アニバーサリーなんだから。
気がつくと私は駅前の全品280円の居酒屋でひとり、よだれ鶏をつまみに角ハイボールを飲んでいた。
生まれて初めての一人居酒屋であった。
手持ち無沙汰で、何の気なしに携帯のメモ帳に今日の日記を書いていた。
いつの間にか、両親への懺悔の文章になっていた。
ふと気がつくと本当に少し泣いていた。

今年こそは。
親に申し訳がないと思わない誕生日を今年こそは!

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